人が足りない。だから採用する。
その1本だけで決めていないかを、社内で確かめるための進め方です。
らいぱちが対面でやっている「人手不足の打ち手セッション」と、やることは同じです。
申し込みも登録も要りません。このまま読んで、そのまま始められます。
採用は、9つのうちの1つです。どれが自社に合うかは、並べて見比べないと分かりません。
この45分でやるのは、どれから手を付けるかを決めるところまでです。
自社で雇う。求人広告/スカウト/人材紹介/外国人/シニア
辞めた理由・続いている理由の聞き取り/受け入れの立て直し/評価・労務の制度
手順の標準化/マニュアル/教え方の見直し/多能工化
ムダな作業の廃止/会議を減らす/承認の簡略化
システム化/ツールの導入/繰り返しの作業をAIに寄せる
自社で雇わずに任せる。派遣/業務委託/副業/BPO/設備投資・機械化
いまいる人の役割を組み直す/部署間の異動
商品を絞る/高単価化/値上げ/事業転換・撤退
予約制にする/営業時間を変える/顧客を絞る/繁忙期をならす
先に全体を見せます。下の進め方は、この5つを書くための手順です。
ここだけ印刷して、手元に置いてください。
| 書くもの | 中身 | 目安 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 人手が足りていない仕事を1つ | 一番困っているもの1つ。週◯回・1回◯分も書く | 5分 |
| 2 | その仕事を進める順番 | 実際にやっている順に1行ずつ | 10分 |
| 3 | 4つに分けた結果 | 1行ずつ 人/AI/AI+人/やめる。物差しは「アルバイトの方に任せられますか」の1問 | 15分 |
| 4 | 「人」と判断した仕事の行き先 | 3つ聞く。派遣・業務委託に頼めるか/いまの人が速くできるようにできるか/社内の誰かに任せられるか | 10分 |
| 5 | やると決めた打ち手(最大3つ) | 9つの上に置き、残りのマスも一度見てから絞る。マス・何を・誰が・いつまでに | 5分 |
人手不足のご相談で、いちばん多い入口は「求人を出したい」です。
ただ、人を増やす以外にも打てる手はあります。仕事の一部をやめる。やり方を変える。機械やAIに寄せる。外に出す。いまいる人の配置を変える。
どれが自社に合うかは、並べて見比べないと分かりません。
このページは、その見比べを社内だけで進めるための手順です。
印刷して、書き込みながら進める形にしています。紙とペンがあれば始められます。
AIありきでもありません。「採用しない」「いまは何もしない」も、この進め方では結論のうちです。
申し込みも登録も不要です。連絡先をいただく仕組みも置いていません。
途中で切ると、たいてい元の話に戻ります。一度で通してください。
1人でもできます。ただし仕事を挙げる段で漏れます。
A4を数枚。ホワイトボードがあれば、そちらでも構いません。
Step 1で「いま、人手が足りていない仕事」を書き出します。
印刷すると、ここから下の「ここまで」までが書き込み用の紙になります(A4で数枚)。
その範囲だけ使ってください。前後の説明は、画面で読むためのものです。
いま人手が足りていないと感じている仕事を、1つ挙げてください。
担当はいるが手が回っていない、でも構いません。全部を並べる必要はなく、一番困っているもの1つで足ります。
週に何回・1回何分か。だいたいで構いません。
Step 5で、どの打ち手にするかを決めるときに使います。分からなければ幅で書いてください。
| ① 人手が足りていない仕事(1つ) | 週◯回・1回◯分 |
|---|---|
誰かが休むと止まる仕事は、ありませんか。
「社長が抱えたままの仕事」「辞めた人がやっていた仕事」「毎月やっているが、誰の担当でもない仕事」からも出てきます。
「データ入力している」のような一言ではなく、実際に進めている順に、1行ずつ書き出します。
ここを飛ばすと、次のStep 3が「この仕事はAIでできそう/できなさそう」の大づかみで終わります。
例:介護/「利用者の記録を、紙に書いてからパソコンにデータ入力している」(週5時間)
| No | 実際にやっていること |
|---|---|
| 1 | その場で、紙の記録票に書く |
| 2 | 記録票を事務所に持っていく |
| 3 | パソコンにデータ入力する |
| 4 | 抜けている項目を、本人に聞いて埋める |
| 5 | 月末にまとめて集計する |
| 6 | 紙の記録票をファイルにとじる |
| No | ② その仕事を進める順番 |
|---|---|
| 1 | |
| 2 | |
| 3 | |
| 4 | |
| 5 | |
| 6 |
※6行は目安です。7つ以上ある場合は、ご自身で行を足してください。少なくても構いません。
Step 2で書き出した行を、1つずつ4つに分けます。ここがこのガイドの山場です。
この作業、アルバイトの方に任せられますか。
任せられる=手順が決まっている=AIに寄せられます。
任せられない=判断がいる・責任がある・お客様との関係がある=人が続けます。
例:さきほどの記録を分けると
| No | 分けた先 | そう分けた理由 |
|---|---|---|
| 1 | 人 | その場で見たことを書くのは人。ただし紙をやめて、その場でタブレットに入れる形に変える |
| 2 | やめる | その場で入れれば、持っていく作業が要らなくなる |
| 3 | AI | 決まった項目に入れるだけ。手順が毎回同じ |
| 4 | AI+人 | 抜けている項目はAIが拾える。聞きに行くのは人 |
| 5 | AI | 集計は手順が決まっている |
| 6 | やめる | データで残せば、とじる作業が消える |
| No | ③ 分けた先(人/AI/AI+人/やめる) | そう分けた理由 |
|---|---|---|
| 1 | ||
| 2 | ||
| 3 | ||
| 4 | ||
| 5 | ||
| 6 |
※Step 2で書き出した行の数だけ埋めてください。7つ以上ある場合は、ご自身で行を足してください。
「やめる」を、一度は探してください。
AIの話をしていると、全部が「AIに任せる」に寄ります。減らす一番速い方法は、やめることです。
持っていく・写す・とじる・清書する――順番を変えれば消える作業から探すと出てきます。
探しても出ないなら、「無い」と書いて先へ進んでください。介助・調理・運転のように、体を動かす仕事が中心だと出ないことがあります。無理に作らないでください。
ここで手が止まったら、それは普通のことです。
自分の会社の仕事は、当事者ほど分けにくい。毎日やっている人ほど、それが当たり前に見えるからです。
「これは人がやるしかない」で止まった行が3つ以上あったら、いったん手を止めてください。そこは他人が一緒に見たほうが早く進みます。
AI・AI+人・やめるに分けたものは、これで決まりです。
「人」と判断したものだけ、この順で3つ聞いてください。順番を入れ替えないでください。
この仕事、派遣や業務委託の方に頼めますか。
頼めるなら、外に出す(9つの6番)。派遣・業務委託・副業の方に頼む、機械を入れる、といった手です。
頼めないなら、2つ目へ進みます。
いまの人が、もっと速くできるようにできますか。
できるなら、生産性を上げる(9つの3番)。手順を決める、マニュアルにする、教え方を変える、といった手です。
手順はもう決まっていて、これ以上速くならないなら、3つ目へ進みます。
その仕事、社内の誰かに任せられますか。
任せられるなら、人の配置を変える(9つの7番)。誰に任せるかまで書いてください。名前が出ないなら、それは任せられないということです。
任せられないなら、人を増やす(9つの1番)。Step 5で、どう増やすかを決めます。
| ④ 「人」と判断した仕事 | 1つ目 派遣等に頼める? |
2つ目 速くできる? |
3つ目 誰かに任せられる? |
行き先(6/3/7/1) |
|---|---|---|---|---|
社内の誰かに任せると決めたときは、その方の仕事も見てください。
実際にその方へ仕事を回すと、今度はその方の側で同じことが起きます。次にこのガイドを使うときは、その方の仕事から始めてください。
| どこで出た答え | 置く場所 |
|---|---|
| Step 3で「やめる」 | 4 仕事を減らす |
| Step 3で「AI」「AI+人」 | 5 AI・ITを活用する |
| Step 4の1つ目で「派遣等に頼める」 | 6 外に出す |
| Step 4の2つ目で「速くできる」 | 3 生産性を上げる |
| Step 4の3つ目で「誰かに任せられる」 | 7 人の配置を変える |
| Step 4の3つ目で「任せられる人がいない」 | 1 人を増やす(採用) |
「人を増やす」に置いたものは、どう増やすかまで決めてください。
Step 1で書いた時間を足してください。
週20時間を超えるなら、常勤で採用する話になります(1人=1日8時間×5日=週40時間。その半分が目安です)。
20時間に届かなくても、決まった時間に人がいないと仕事が止まるなら、その時間だけの採用になります(パート・スポット)。送迎・調理・レジ・夜勤などが、これに当たります。
ここまでで埋まるのは、1つの仕事から出た答えだけです。会社全体で見ると、まだ手を付けていない打ち手が残っています。
下の4つを読んで、思い当たるものに印を付けてください。1分で構いません。
| 印 | 残っているマス | 思い当たりませんか |
|---|---|---|
| 2 人を辞めさせない | この1年で辞めた方はいませんか。辞め続けているなら、採ってもまた同じことが起きます | |
| 3 生産性を上げる | 教える人がいない、手順が人によって違う仕事はありませんか(Step 4で出ていなくても、ここで出ることがあります) | |
| 8 仕事そのものを変える | そもそも受けなくてよい仕事、単価が合っていない仕事はありませんか | |
| 9 需要をコントロールする | 時期や時間を動かせませんか。予約制・営業時間・繁忙期のならし方 |
打ち手は、組み合わせて効くことがあります。
採用(1)と、受け入れの立て直し(2)。
採用(1)と、手順を決めて教えられる形にすること(3)。
採るだけ、任せるだけで終わらないほうが、たいてい早く回ります。
1つに絞らないでください。答えが複数のマスに散るのは普通のことです。
どのマスの話かも、必ず書いてください。次に何をするかは、マスごとに変わります(採用なら求人、AIならツール、配置なら誰にいつ渡すか)。マスが分からなくなると、決めたことが次につながりません。
書き方の例
| # | マス | 何を | 誰が | いつまでに |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 5 AI | 記録の入力を、タブレット入力に変える | 主任の〇〇さん | 10月末まで |
| 2 | 1 採用 | 入浴介助の応援を、朝9〜11時のパートで募集する | 社長 | 9月中に求人を出す |
| 3 | 2 定着 | 辞めた3人に、辞めた理由を聞く | 社長 | 9月末まで |
| # | マス (1〜9) | ⑤ 何を(やると決めた打ち手) | 誰が | いつまでに |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ||||
| 2 | ||||
| 3 |
正直に書いておきます。分けても、現場の手が空かないことがあります。
記録の例でいえば、その場で書く時間は変わりません。減るのは入力と確認の手間です。
全部が楽になる前提で計画を立てないでください。減らないところは、減らないままです。
最後に、決めた3つと、その理由を、その場にいなかった方にも伝えてください。
ここまでを社内だけで通せたなら、外に頼む必要はありません。途中で止まったところがあれば、次の「つまずきやすいところ」を見てください。
ここまでが、書き込み用の紙です。この下は、詰まったときに読むところです。
対面のセッションで実際に詰まる場所と、そこで私たちが返している質問です。
いま読む必要はありません。手が止まったときだけ開いてください。
こう聞いてください。「誰かが休むと止まる仕事はありますか」「月末に必ずやることは何ですか」
毎日の仕事は当たり前になっていて思い出せません。止まる話と、周期の話から入ると出てきます。
こう聞いてください。「同じことを2回書いている場面はありますか」「紙からパソコンに写している作業はありますか」
無駄かどうかを聞くと出ません。二度手間を探すと出ます。
こう聞いてください。「それ、実際は誰がどこで何をしているんですか」
一言のままでは分けられません。実際にやっている作業まで書き出すと、分けられる形になります。
順番を変えてください。先に「やめる」を1つ決めてから、残りを分けます。
AIの話から入ると、やめる選択肢が最初に消えます。消えたまま進むと、道具を入れる話だけで終わります。
こう聞いてください。「1回あたり何分ですか」「週に何回ありますか」
それでも分からなければ、空欄のままにしてください。推測で埋めないこと。埋めた瞬間、この時間は想像の話になります。
Step 4の3つの質問に戻ってください。「派遣等に頼めますか」「いまの人が速くできるようにできますか」「社内の誰かに任せられますか」
外に出せる仕事・速くできる仕事・任せられる仕事と、人を増やすべき仕事は別です。ここを分けずに進むと、増やさなくていい人数まで採用の計画に入ります。
そのうえで、Step 5で時間を足してください。週20時間に届かなければ常勤ではなく、その時間だけの採用になります。
全部にチェックが付いたら、ここまでで終わりです。
付かないものがあれば、そのStepに戻ってください。
ここまで読んで「うちだけでは難しい」と思ったなら、それは失敗ではありません。
このガイドで難しいのはStep 3です。自社の仕事は、当事者ほど分けにくい。
毎日やっている人ほど、それが当たり前に見えるからです。
やることは、このページと同じです。9つの打ち手を広げ、人手が足りていない仕事を分け、やると決めた打ち手を絞ります。違うのは進行役がいることと、事前に12問お送りするので、当日の時間を中身に使えることです(区切りと時間配分は、その分だけ変わります)。
最後に、当社ができること・できないことをその場でお伝えします。できないことでも、一緒に考えるところまではいたします。なんらかの方向性を見つけられればと思います。
契約を締結するまで費用は発生しません。サービス内容とお見積りは、ご希望の方にだけ、次にお会いするときにご提出します。聞いたうえでお断りいただいても構いません。
「自社で対応できる」「いまは何もしない」も、この場では結論のうちです。